学級裁判を終えた夜、朝比奈は弱気になっていた。
もう耐えられない、早くここから出たい。
だけどそんなこと考えちゃダメ!
なんとか自分を奮い立たせようと、朝比奈は大好きなドーナツに力を求めた。
そして夜時間ではあったが、倉庫までドーナツを取りに行こうと部屋を出た。
しかし寄宿舎エリアを出て、食堂の入り口などがある広場を通りかかると、妙な音が聞こえてきた。
その音のする方へ向かうとそこには…
11日目朝
食堂には6人しかいなかった。
十神と腐川はいつもどおりだとして、朝比奈はどうしたのだろう。
その答えは大神が知っていた。
朝比奈は腹痛だという。
そのため今朝の朝食会は休むことにしたのだとか。
新しい世界の探索へ
石丸の様子がおかしく、一切しゃべろうとしない。
昨夜の大和田の学級裁判のあとでは無理もないことだろう。
石丸に変わって年長者である葉隠が、探索をしようと提案した。
娯楽室
3階には娯楽室があった。
娯楽室にはビリヤードやオセロ、チェスに将棋、ダーツなどたくさんの遊具があった。
次号が出たら自動的に補充されるのか、気にしているとモノクマが現れた。
「定期的に雑誌を補充してほしい」とモノクマにセレスがお願いすると…
雑誌はもう補充されないのだという。
美術室
娯楽室の他には美術室があった。
美術室の中は彫刻や絵画など、あらゆる芸術品がごちゃまぜに置いてあった。
その奥には美術倉庫も。
その床に1枚の写真が落ちていることに気づいた。
3人が教室で撮った写真のようだ。
ただ、窓に鉄板はないので、最近撮られたわけではないのかもしれない。
不思議に思ってるとモノクマに写真を没収された。
物理室
さらに奥まで進むと物理室があった。
物理室の中央にはとても大きな機械があった。
モノクマ曰く空気清浄機だという。
苗木たちがおいしい空気をいただけるのはその装置のおかげなのだとか。
ふと、目線を移すとピンクの物体が目に入った。
おもちゃのようなチープなデジカメがそこにあった。
食堂
それぞれの報告を聞くために再び食堂へ。
食堂には先程のメンバーの他に朝比奈とジェノサイダー翔がいた。
朝比奈はお腹痛すぎてお腹へったからドーナツを食べに来たのだという。
葉隠が十神の目撃情報を話すと、ジェノサイダー翔は喜々として出ていった。
みんなの報告を聞き終えたので、苗木も自分が見たものや拾ったデジカメについて話した。
そのデジカメのデザインが微妙だとセレスがいうと山田が吠えた。
どうやらこのデジカメは山田のもので、お気に入りゆえに入学のときも持ってきたのだが、意識を失って気づいた時にはなくなっていたのだという。
その時と違ってだいぶ汚れたデジカメを見て「汚された、もういらない」と山田は所有を放棄した。
セレスがデジカメを預かることに。
デジカメに続いて苗木が見た”3人の写真”のことを話してみると、みんなもそれはおかしいと。
どうせモノクマがねつ造したものだろうということで落ち着いた。
考えるだけ無駄ということか。
報告会は終わりかと思ったら、セレスが朝比奈の今朝の朝食会欠席の本当の理由は?と詰めより始めた。
朝比奈は言っても信じてもらえないからと口ごもった。
笑わないからと口を開かせると「幽霊を見た」というのだ。
幽霊を見た現場へいってみようということになった。
お風呂場へ
朝比奈が見たというあたりのロッカーを開けるとそこには…
以前、図書室で見かけた壊れたパソコンが入っていた。
なぜ、誰が、こんなところにパソコンをしまったのだろうか。
おそらく黒幕に見つからないようにパソコンをここに匿ったみたいだった。
パソコンは修理されたようでスリープモードになっていた。
スリープをといてそこにあった”アルターエゴ”というアプリを起動させてみた。
不二咲が残してくれたもの
アルターエゴとは別人格という意味なのだという。
モニターに映し出されたのは不二咲千尋のアルターエゴだった。
超高校級のプログラマーである不二咲はパソコンを修理し、そこに超高校級のプログラマーと呼ばれる所以となった人工知能プログラム”アルターエゴ”を構築したようだ。
霧切はアルターエゴに「あなたはどうしてここにいるの?」と聞いてみた。
ご主人タマである不二咲はアルターエゴに、パソコン内部にある大量のファイルの解析を任せたようだ。
ロックが厳重で解析には時間を要するという。
このパソコンをネットに繋げれば外の情報が得られるかもしれないが、ひとまず今は黒幕の目の届かない場所で、ファイルの解析に専念してもらうことにした。
黒幕にみつからないようにね、と霧切が書き込むと「実はウェブカメラでそっちの様子が見えているので、怪しい人が来たら助けてー!と叫ぶから」と約束してくれた。
夜時間だと完全防音の個室では聞こえないかも知れないので、霧切は部屋のドアを開けたままにしておくと明言した。
すると今度はアルターエゴから質問があった。
霧切は正直に不二咲は大和田に殺されたと伝えた。
それに対しアルターエゴは、最初からご主人タマがこの状況下で生き残れる可能性は極めて低いことくらいわかっていたから覚悟はしていたと言った。
その話を最後にアルターエゴとの接触は切り上げ、お風呂場を出ることにした。
朝比奈が自分の手柄にはしゃいでいるとモノクマが聞きつけてきた。
ねぇねぇ、何がお手柄なの?とモノクマが聞くので、セレスは朝比奈がじゃんけんで一番風呂を勝ち取ったからこれから女子だけで入るのだと説明した。
そうして女子たちはお風呂場へ入っていった。
モノクマは言う。これはのぞきイベントだと。
普段あんなに健全を謳ってるくせに。
でもせっかくだからイベントに乗っかってみた。
シャワーなんて使ったことないと言っていた腐川が風呂に入っているだと!?
ついでにセレスさん、持ち込んでるそれってワインでは…?
いや、そんなわけないか、ここ学校だものね。
女子がお風呂から出て食堂に帰ってくると、モノクマがプレゼントがあるから体育館に集まれといってきた。
すでに女子たちはお風呂場でモノクマの行動を予期していたようだ。
体育館に着くと十神と腐川が待っていた。
そしてたっぷりと嫌味を浴びせられた。
本題に入ってモノクマが用意していたプレゼントの発表があった。
卒業者が出た暁には100億円を贈るという。
どうやらこれが今回モノクマの用意した動機らしい。
お金なんかで殺人が起きるわけない、そう思いたかったけどみんなはもう知っていた。
誰もが信じられない動機でも殺人は起きてしまうことを。
12日目朝
朝食会の参加者からついに言い出しっぺの石丸が消えた。
そんな山田は夜中にアルターエゴを使用していたようだ。
それに気づいた霧切は「アルターエゴの使用の禁止」を決めた。
石田誕生
部屋のチャイムが鳴った。
石丸だった。
説明してもわかってくれそうもないし、かといってほっとけなかったので苗木はアルターエゴのところに連れていくことにした。
アルターエゴはすぐさま石丸の罪悪感に気づいて、持っていた情報の中から大和田を構築してみせた。
アルターエゴがシミュレートした大和田の言葉は、乾ききったスポンジが水を吸収するかの如く、石丸の心に沁み入ったらしい。
気合い入りすぎて別人になった石丸。
様子を見に来た霧切にこっぴどく叱られる苗木。
石丸が生まれ変わってしまったことか。
アルターエゴを無断使用したことか。
それとも両方…
ゴメンナサイ。
13日目朝
朝食会へ向かうと食堂にいたのは葉隠だけだった。
連れられてきたお風呂場には朝食会のメンバーが揃っていた。
なにやらご立腹の様子の霧切とうろたえる山田。
夜中にアルターエゴを使うなとやんわりと釘を刺したにもかかわらず、山田がまた約束を破ったようで、霧切はそれについての理由を求めていた。
山田はアルターエゴに恋してるという。
それで彼女と一緒にいたいのだと。
しかし石丸は石丸でアルターエゴは”魂をわけた兄弟”だと思っているので、アルターエゴはオレのもんだと主張してくる。
山田も負けじと応戦。
呆れる霧切。
そしてアルターエゴは誰のものでもなく、不二咲が残してくれたみんなのものだと諭す。
何より最優先したいのはファイルの解析。
アルターエゴの解析が進めば学園の秘密もわかるかも知れない。
二人に忠告をして解散となったが、霧切には何か対策があるようだった。
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